写真酵母

Hokkaido Photography × Dear dog

自家製酵母で作るベーグルの作り方

ニューヨークで人気のベーグルが日本でも定着して20年以上。現在日本人好みのベーグル屋さんがたくさんあります。今回ご紹介するレシピはフランスパンに近く、クラストがパリッと、クラムはもっちりのサンドイッチにおすすめのプレーンベーグルです。

今回使用する材料

〔8個分〕1つ約150キロカロリーの小さめベーグル

元種    全粒粉60g

            はるゆたか(強力粉)15g

            自家製リキッド・ルヴァン30g(他の自家製酵母可)

            浄水45g

仕上げ種  はるゆたか(強力粉)25g

         浄水25g

本捏ね   はるゆたか(強力粉)170g

                     全粒粉30g

              焼塩6g

                     きび砂糖6g

                     ハチミツ6g

                     牛乳116g

ケトリング   お湯1ℓ程

             ハチミツ大さじ1杯

作り方

元種・仕上げ種を作る

1日目 元種の材料を約500ml容量のタッパーに入れてよく混ぜます。蓋をして28℃前後の暖かい所に6時間程置き、仕上げ種の材料を入れて混ぜます。蓋をして28℃前後の暖かい所に4時間程おいて気泡があちらこちらに出来ていれば、冷蔵庫に入れて一晩置きます。

一次発酵させる

2日目 ボールに本捏ね材料の、焼塩・きび砂糖・ハチミツ・牛乳を入れて混ぜ、粉類・元種も入れてよく混ぜます。ポリ袋に全て入れて手でよく揉み、2倍近くに発酵するのでその分の余裕をもたせて袋を縛ります。暖かい所に4~6時間置き、2倍近くに発酵したら冷蔵庫に一晩入れます。

一晩寝かせて一次発酵終了です。

成形して二次発酵させる

3日目 作業台に強力粉を振るい、生地を出します。生地を軽く平らにならして、一つ65g位の8等分にカードで分割し、前後左右の四つ折りに一つずつ形を整えて、ラップをして30分おきます。銅板にオーブンシートを乗せ、更に5cm角位に切ったオーブンシートを8枚等間隔に準備しておきます。作業台の空いたスペースに強力粉で軽く打ち粉をして、四つ折りにした生地の重なりを下にして打ち粉をふります。

めん棒を左右に縦7cm横20cm位に転がします。

重なりを上にして、手前を向こう側に半分以上重ねて、向こう側を手前に重なりの上に重ねて、さらに手前に向こう側から巻いて、左の親指で下の生地を上の生地の中に入れるようにし、右の親指で閉じていきます。

綴じ目を上にして、右側3cmほどを親指のつけねで平らにします。

左右を持ち上げて一回ひねり、左の3cmに平らにならした部分を巻いてしっかりとつまんで丸く整えます。(ひねらなくても問題ありません。フィリングを入れる場合はひねらない方が、具が飛び出しにくいです)

オーブンシートに乗せ、残りの7個も同様に行います。表面に軽く打ち粉をしてラップをし、ビニール袋等に入れて30℃前後の暖かい所で二次発酵させます。

ケトリングをする(生地を茹でる)

約2時間、生地がひと回り大きくなっていれば、オーブンの予熱を開始します。オーブン(東芝ER-LD530使用)の給水器に水を入れ、下段にステンレス板を入れて過熱水蒸気300℃で予熱を開始します。大きめの鍋に1ℓ程のお湯を沸かしハチミツ大さじ1杯入れます。予熱完了間際になったらケトリングを始めます。お湯が吹きこぼれない程度の中火で生地をオーブンシートを上にして鍋に入れます。

先に4つ入れて2回に分けます。

1分程で生地を裏返します。

オーブンシートをはがして銅板のオーブンシートの上に乗せておきます。裏返して1分程で生地をすくい、お湯を切って再びオーブンシートに乗せます。すぐに残りの4つも同様に行います。(この時点でオーブンの予熱が完了しているようにします)

焼成

オーブンの予熱が完了したら、ステンレス板に生地を乗せた銅板を乗せ、そのまま2分焼きます。その後オーブン機能にして230℃で17分焼成します。良い焼き色がついていたらケーキクーラー等に乗せ、冷まして完成です。

 

元種・仕上げ種とは

リキッド・ルヴァンはそのままパン作りに使用すると、酸味が強く膨らみにくいため、元種を作ります。元種でもパンを作れますが、更に酸味を抑えてより膨らみやすくするために、仕上げ種を作ります。

レーズン酵母によるポーリッシュ種法と中種法の比較

今回の元種・仕上げ種の工程は、私のレシピの場合ポーリッシュ種法と変わりません。

先に記載したレシピのリキッド・ルヴァンをレーズン酵母に変えたものが、レーズン酵母によるポーリッシュ種法になります。

中種法の作り方

約500ml容量のタッパーに、はるゆたか(強力粉)120g・全粒粉60g・レーズン酵母30g・浄水90gを入れて混ぜ、約4時間程暖かい所に置いてふっくら発酵したら冷蔵庫で一晩休ませます。翌日、ボールに焼塩6g・きび砂糖6g・ハチミツ6g・牛乳90gを入れて混ぜ、はるゆたか(強力粉)120g・前日作った中種全量も入れてよく混ぜ、ポリ袋に入れます。あとは、先に掲載した一次発酵させるのところからと同じ作り方です。(レーズン酵母を、リキッド・ルヴァンや他の酵母に変えても作れます)

比較

左側中種法・右側ポーリッシュ種法

出来上がりは似ていますが、食感も手で押した感じも違います。ポーリッシュ種法で作ったベーグルは中種法に比べてクラストが厚めで、弾力があり嚙み応えがあります。中種法で作ったベーグルはクラストが少し薄くソフトで軽い食感です。好みもありますが、小麦粉の味を堪能出来るプレーンベーグルやサンドイッチにはポーリッシュ種法。フィリングを入れたり他のフレーバーを入れる甘系・お惣菜系は中種法、という使い分けをしても良いと思います。

まとめ

ベーグルの好みは十人十色。ベーグルは作り方・小麦粉・発酵の時間・焼成温度で食感が変わります。私のレシピは発酵を長めにして空気を含んだボリュームのあるベーグルにしています。昔ながらのむっちり系にしたい場合は二次発酵を30分~1時間程短くしてください。焼成温度はかなり高めにして、クラストをサクッとさせています。小麦粉は今回はるゆたかを使用しましたが、春よ恋小麦もオススメです。是非自分好みのベーグルを作ってみてください。

今回は私が愛用しているステンレス板と銅板をご紹介します。いつものパンがワンランクアップしますよ。

他のパンのレシピも掲載していますので参考にしてみてくださいね。