- カンパーニュにドライフルーツ(フィリング)を入れる
- 今回使用する材料
- 作り方
- フィリング(具材)を入れるタイミングについて
- 一次発酵前にフィリングを入れるメリット、デメリット
- 成形時にフィリングを入れるメリット、デメリット
カンパーニュにドライフルーツ(フィリング)を入れる
今回ご紹介するのはドライフルーツを沢山使ったカンパーニュ フリュイ。
カンパーニュにフルーツが入っていると、風味も良くなり、おやつにも最適ですよね。ただ、入れるタイミングによって仕上がりが大きく変わります。また、何を混ぜ込むかによっても加えるタイミングが違いますので、そこの見極めが大切だと思います。
今回ご紹介するレシピはドライフルーツを入れたものですが、最後に他のフィリング(具材)を入れる場合についてもご紹介したいと思います。
今回使用する材料
ポーリッシュ種
自家製レーズン酵母液30g
浄水70g(私はブリタでろ過したものを使用しています)
春よ恋(強力粉)70g
スペルト全粒粉30g
焼塩1g
本捏ね
はるゆたか(強力粉)155g
スペルト全粒粉45g
自家製リキッド・ルヴァン15g(ライ麦8g+浄水8g合わせたもので代用可)
焼塩4.4g
ハチミツ3g
浄水135g
フィリング
ミックスベリー38g
干しあんず24g
ラム酒50ml程
作り方
ポーリッシュ種を作る
1日目 ポーリッシュ種の材料を約400g容量のタッパーに全て入れ、粉気がなくなるまで混ぜて26℃位の暖かい所で3~4時間程発酵させます。気泡が表面全体に出てふっくらしたら冷蔵庫で一晩休ませます。普通ポーリッシュ種には塩を入れないのですが、塩を入れると過発酵を回避しやすくなるという理由で入れています。
ポーリッシュ種に塩を入れない場合は本捏ねに塩を1g足してください。
ドライフルーツ(フィリング)を混ぜ込む
2日目 約1ℓ容量のプラスチック製ボールに(ステンレス製でも良いのですが、プラスチック製だと、後に冷蔵庫で寝かせるときに冷え過ぎを防止出来ます)本捏ね材料の焼塩・ハチミツ・浄水を入れて混ぜ、強力粉・全粒粉・ポーリッシュ種、リキッド・ルヴァンを入れて粉気がなくなるまで混ぜます。
ヘラや平らなスプーン等でボールの端から生地が切れない程度に生地を持ち上げて対角線上に生地を乗せます。
同じ作業を時計回りに6回行い、ラップ等で蓋をして26℃位の暖かい所で30分休ませます。その間に干しあんずをミックスベリーと同じ大きさに切って、ミックスベリーと共にボールに入れてラム酒に浸しておきます。(生地に混ぜ込む10分前位にザルで漉します)
時計回りに端から端まで生地を持ち上げて乗せる作業を6回行っては30分休ませる。これを計9回(捏ね開始から270分)行います。
一次発酵させる
一次発酵させる前の9回目のタイミングでラム酒をきったドライフルーツを入れ、ドライフルーツが生地になじむまで端から端まで生地を持ち上げて乗せる作業を繰り返します。
ラップ等で蓋をして26℃位の暖かい所で2時間以上発酵させ、生地がボールの9割程にふっくら発酵したらほぼ一次発酵終了です。
冷蔵庫で一晩休ませます。この間にも発酵はしています。
成形して焼く
3日目 まずは下準備をします。作業台を出して、約940ml容量の高さのある長方形のタッパーに、綿100%の布を乗せ上新粉を振るいます。
冷蔵庫から生地を出して、上面に強力粉をまぶします。
カードで側面から一周なぞり、逆さまにして作業台に自然に落とします。
生地を底から手で優しく正方形に伸ばし(約25×25cm)右側3分の1を真ん中に重ね、左側3分の1をさらに真ん中に重ねます。
上から手前に持ち上げる様に生地を丸めていきます。
両端をつまんで閉じます。
上下のつなぎ目もしっかりとつまんで閉じ、タッパーに入れて上新粉を振るいます。乾燥しないようにビニール袋等に入れて30℃前後の暖かい所で2時間程二次発酵させます。
約2時間後、人差し指で生地の表面を軽く押して、跡が残ってゆっくり戻ったら発酵終了です。そのまま冷凍庫に入れて、オーブン(東芝ER-LD530使用)の下段にステンレス板、付属の天板にタルトストーンを入れたものを上段に入れ、水を入れた給水器をセットし、過熱水蒸気230℃で予熱を開始します。
その間に熱湯・銅板・生地を乗せるオーブンシート・クープナイフ・上新粉を準備しておきます。冷凍庫に入れて20分以上経過し、予熱が完了したら生地を取り出します。
オーブンシートを生地の上に乗せて、手のひらを被せてひっくり返し、銅板にオーブンシートごと生地を乗せます。
粉気がなければ上新粉を振るいます。
クープナイフを上から下に1.5cm程の深さで切り込みを入れます。
次に切り込みを入れた中央10cmの部分に、クープナイフを寝かせて裂くように切ります。(これは見栄えが良くなるためです)
火傷に十分に気を付けて、ステンレス板に生地を乗せた銅板を乗せ、タルトストーンに熱湯を50ml程かけて扉を閉め、過熱水蒸気220℃で5分、オーブン機能220℃で10分、上段の天板を取ってオーブン210℃で13分焼成します。
良い焼き色がついて、底を指でノックしてコンコンと良い音がしたらケーキクーラー等に乗せて冷まします。
スライスしてトーストし、クリームチーズを塗って食べると立派なデザートになりますよ💖。
フィリング(具材)を入れるタイミングについて
今回はドライフルーツ(フィリング)を一次発酵前の最後のミキシングの時に入れました。二次発酵前の成形時に巻き込むことも出来ますが、何故一次発酵前に入れたかは次のメリット、デメリットの話で説明させて頂きます。
フィリングを入れるタイミングは一次発酵前か成形時です。
ドライフルーツ以外のフィリングを入れるタイミングについてお勧めをご紹介します。
【一次発酵前】
小粒のドライフルーツ・ナッツ類・桜の葉・桜の花・ドライハーブ・香辛料等常温可能な小さいもの
【成形時】
チョコレート・チーズ・ジャム・栗・甘納豆・大きめのドライフルーツ・果皮の甘煮等
一次発酵前にフィリングを入れるメリット、デメリット
メリットは、生地とフィリングが一次発酵中に一体化し、完成後にスライスしてもフィリングがぽろっと落ちにくいです。パン自体にも味が染み込み、風味豊かになります。
デメリットは、成形時にフィリングが表面に出ないようにしないと、フィリング自体が焦げてしまいます。
成形時にフィリングを入れるメリット、デメリット
チョコレートやチーズは一次発酵中に溶けてしまう可能性が高いことと、チーズは衛生的にも一次発酵前から入れるのはお勧め出来ません。
メリットは、成形しやすく、フィリングを上手く散りばめさせられます。上手く成形出来れば、フィリングが表面に出ることなく、綺麗に焼けます。
デメリットは、完成後に薄くスライスすると、フィリングと生地があまり密着されていないために、フィリングがパンから落ちてしまう事があります。
どちらが正解などはないと思いますが、フィリングの種類や大小で一次発酵前に入れるか、成形時に入れるかを棲み分けていくことが重要なことだということを過去作ってきた中で学びました。
今回使用したスペルト全粒粉をご紹介します。
今注目されているスペルト全粒粉。私はいつもべーカリスタさんから購入していますが、数種類のスペルト全粒粉があり、どれもお勧めです。発酵種にも利用出来ますし、風味がよくなり、健康食でもあります。いつものパンに少しでも加えるとワンランクアップしますよ❣
過去に他のフィリング(具材)を用いたレシピも掲載していますので参考にしてみてくださいね。